歯周病菌が全身に・・
歯周病は 歯周病で “歯を失う”だけではありません
全身の病気に関係しています
なぜ全身に関係か? : 歯周病菌から歯周組織を守ることは、全身の血管を守ることになるからです
歯周病が血管に影響?: 歯周病菌が出す“ゴミ”(LPS)が血管に入ると血管内壁が傷つくからです
歯周組織を守るのと同時に血管を守ると言う考え方が重要です
どのように血管に影響?:口腔の血管は、全身につながっています。バイオフィルム(ポケット内の歯周病菌)が歯肉に接すると、体の防御機構によりリンパ球が集まってきて、炎症性サイトカイン・活性酸素が発生し、歯周病菌と体の戦いが始まります。
歯周病菌(グラム陰性偏性嫌気性の桿菌)の細胞壁にある“リポポリサッカライド”(LPS)が血管の中に入り全身に運ばれ血管の内壁を傷つけ、大動脈疾患の下地になると言われております。“ごみ”が口の中から血管に入っているのです。
(糖尿病の人は高血糖により血管内皮細胞を傷つけるのでダブルの害に)
よいプラーク(歯垢) :歯の表面にある糖タンパクの膜「ペリクル」に最初につくグラム陽性の球菌
S.mitis S.salivarius S.oralis アーリーコロナイザー(初期定着菌群)
悪いプラーク とは? :古いプラーク(歯垢)。よいプラークの背中に貼りつく害のある細菌。
レイトコロナイザーのことで、これを排除することが治療の最大の目的です。
*良い悪いは どのような種類の細菌かが問題で プラークの量の問題ではありません。歯科医院で赤く染まった部分を根こそぎ100%落とすために“ギシギシ” “カリカリ”やりすぎるのは 歯の表面を傷めることにもなるし、効率的ではありません。理屈を理解し、キュア ・・さらに 理屈を理解したケアが大切です
Ms菌比率やPg菌比率を調べ、LDH・Hb潜血反応などで判断します。臨床現場では菌の比率まで測定することはありませんが そのイメージを持って治療しています。
“古くなったプラーク(歯垢)をリセットする”ことが大切です。口腔内の悪玉菌をリセットするんだというイメージを持ちながらケアすることが大切なことです。
歯周病に特に悪いプラークは?:時間がたつと、古いプラークにスピロヘータが付きます。体に悪いステージにつながります。
特に悪い歯周病菌は ①P.gingivalis②T.denticola③T.forsythensis
歯科医院で歯垢の染め出しを行うことがあります。赤く染まった部分を やみくもに 根こそぎ除去するのではなく、いい菌 悪い菌のイメージを持って清掃することが効果的なことです。毎日の口腔ケアに活かせて下さい。
年1回の歯石除去でいいですか?
:歯石が付く前に、歯石が付かないように治療することの方が大切です。古いプラークが歯石になるのですが、歯石ができる過程で すでに歯周組織は傷んでいます。さらにリポポリサッカライド(LPS)が血管に入ります。
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